経穴とは、いわゆるツボのことで、気の通り道である経絡上にある、気の出入り口で施術点になります。
生理機能や病気などで、体が正常でなくなると、内臓や身体の各器官、 その他組織の病変や変化を、経絡を介し反映します。 無関係に思える患部から遠隔のツボが有効なのは、経絡上で密接な関係を持っているためです。 人間の身体には、こうしたツボが現在、世界保健機関(WHO)で認められている数が361穴あります。 実際にはそれ以上ともいわれています。
角孫(かくそん)・・・角は耳の上角を指し、孫は孫絡の意味だそうです。 耳の腫れ・痛み、耳鳴り、目の充血、腫れなど眼の諸疾患、歯痛、偏頭痛などに使われます。 経脈では三焦経になります。
取り方・・・側頭部にあり、耳を前に折り、その上角に当たるところで耳輪の直状の髪際に取る。
三陰交(さんいんこう)・・・足の太陰・少陰・厥陰の三陰経が交わる場所で三陰交と名づけられたそうです。 生理痛・生理不順・おりもの・不妊症などの婦人科の諸症状や冷え症、消化不良、不眠症、更年期障害など他いろいろと使われます。 経脈では脾経になります。
取り方・・・足の内くるぶしの最も高いところから三寸上(指幅四本上)に取る。
天枢(てんすう)・・・北斗七星の第一星の名前でもある天枢、「天」は上部を、「枢」は軸、中心などを指します。へそから横にずれた位置にある天枢を軸枢とし、体の回転軸で屈曲する所、へそを境に上半身と下半身に分けられます。 天枢は下痢、便秘、腹痛など消化器系の症状、胃腸調節によく使われます。 経脈では胃経になります。
取り方・・・へそより二寸外側に取る。
湧泉(ゆうせん)・・・気血が泉のように湧き注ぐ、という意味のツボ(経穴)です。湧泉は足の裏にあり、足裏は第二の心臓ともいわれ、生命活動の本とする経脈にある、湧泉を押せば命の泉が湧き、元気が出るツボ(経穴)とされてます。 足の疲れ・痛み、頭痛、不眠、めまい、咽喉痛など他、いろいろな症状によく使われます。 経脈では腎経になります。
取り方・・・足指を足底側に曲げ、足裏の中央の前に人の字が現れ、その交点のくぼみに取る。
血海(けっかい)・・・血の海と書いて血海(けっかい)というこのツボ(経穴)は、名前の通り血は血液と関係が深く、海は広く大きいイメージがあり、貧血、慢性出血症状や月経不順、生理痛などの婦人科の諸症状など他、血に関係する症状などによく使われます。 経脈では脾経になります。
取り方・・・膝を曲げて(屈曲)、膝の皿の内側上縁より二寸上に取る。
大横(だいおう)・・・便秘や下痢、腹痛などに使われるツボ(経穴)で、便秘の常用穴とされ、特に左側が有用とされています。 名前の由来は、大は広くおおきいで、横は平らなことや、へそから大幅に横に離れてあるからなどといわれています。 経脈では脾経になります。
取り方・・・おへそより四寸外に取る
足三里(あしさんり)・・・一里は一寸で、犢鼻(とくび)の下三寸なので、足三里と名づけられ、 四総穴の一つで腹部の諸疾患の常用穴になります。抗炎・鎮痛・降圧、養生保健作用などがあり、消化器系の諸疾患、婦人病、高血圧、慢性疲労、坐骨神経痛、片麻痺、膝・下肢障害などにも効くつぼです。
取り方・・・膝の皿の中央より指四本分ほど下で脛骨の外側に取る。
※本文の記載内容はあくまでも参考ですので経穴を使用する際は自己責任で行って下さい。